AI写真を動かす:写真タブから動くクリップへ
著者: Fellowiチーム · · 6 分で読めます

良い静止画には、すでに動きの予感が宿っています。カップから立ちのぼる湯気。風に吹かれて途中で止まったカーテン。いま払われたばかりの髪。そんな一枚を見ると、次の半秒がほとんど見えてくる。Fellowi Videoはその半秒を描き出すためにあり、そこへ最短で辿り着くには、まず自分でその一枚を作るのがいちばんです。
この記事は工房の作業記録であって、リリース告知ではありません。Fellowi Videoが何で誰のためのものかという全体像は、そちらの記事にあります。ここでは作業台に座り、実際にクリップを一本組み立てます。静止画が先、動きが後、そして最初から最後までひとつのスタジオで。
スタジオ:ひとつのページ、ふたつのタブ
ヘッダーの魔法の杖アイコンをクリックするとスタジオに入ります。上部に写真と動画のふたつのタブがあり、右上にコイン残高が表示されます。ゲストのままでも中を覗いて仕組みを確かめられますが、生成にはアカウントが必要です。このワークフローで大事なのは、ふたつのタブが同じページだということ。切り替えても作業中のものは消えないので、片方のタブで進行中のレンダリングは、もう片方で作業している間も進み続けます。
ステップ1:写真タブで静止画を組み立てる
写真タブを開き、起点にしたいフレームを言葉にします。完成したポートレートではなく、映画の最初の一コマだと考えると、書き方が変わります。
- 被写体はひとつ、アイデアもひとつ。人物ひとり、物ひとつ、場所ひとつ。4秒で3つのものを説得力をもって動かすのは無理です。
- 動く余白を残す。被写体が画面の端から端まで埋めていると、カメラが漂う場所がありません。少しの余白が、動きの行き先になります。
- 静止画に動きの種を植える。髪に風、注がれる途中のグラス、窓を伝う雨。静止画がすでに「一時停止した瞬間」に見えている状態が理想です。
- 品質を選ぶ。標準は40コイン、高品質は60コイン。開始フレームなら標準でたいてい十分です。クリップはどのみち720pで描かれます。
生成して、正直に眺めて、違えば作り直す。1回40コインのここが工程のいちばん安い部分で、試行錯誤を費やすべきなのもまさにここです。弱い開始フレームは、どんなに巧い動きのプロンプトでも救えません。
ステップ2:動画タブで命を吹き込む
動画タブに切り替えます。生成した写真が開始画像、つまりクリップの最初のフレームになります。ここで二本目のプロンプトを書きますが、これは見た目ではなく「変化」についての文章です。静止画はもう、すべてがどう見えるかを語っている。動画のプロンプトは、その次に何が起こるかを語ります。ゆっくりと寄るカメラ。左へ流れる湯気。彼女が窓のほうへ顔を向ける。動きはひとつかふたつに絞り、方向を明記してください。
生成を押して数分待ちます。結果は720p・4秒の、音声付きクリップです。ページは完成を自動で確認して表示し、リロードしても状態は残るので、席を離れて戻ってきても大丈夫です。動きのプロンプトの書き方はそれ自体がひとつの技術で、学んだことはすべてAI動画プロンプトの書き方にまとめてあります。
アップロードではなく生成するのはなぜか
開始画像はアップロードもできますし、それが正解のときもあります。ただ、写真タブで生成すると、アップロードでは決して得られないコントロールが手に入ります。
- 動きのための構図を自分で決められる。手元にある写真は「写真として」構図が決まっています。生成する開始フレームは「動かすために」構図を組める。被写体が向く側に空間を、背景には漂える余地を。
- モデルが何を見ているか正確にわかる。スマホカメラのノイズも、妙なトリミングも、圧縮もない。生成器が作れる最もクリーンな一枚で、動画モデルがいちばん得意とする入力です。
- 安くあるべき場所で、試行錯誤が安い。静止画の直しは40コイン。クリップの直しは500コイン。高いボタンを押す前にフレームを詰めるのは、単純に賢い使い方です。
- スタイルが崩れない。写真も動画も同じスタジオで作るので、静止画と動きが同じ視覚世界に属します。実写写真を、もとになかった美学へ押し込むことになりません。
良い「静止画と動き」の組み合わせとは
うまくいく組み合わせには共通の型があります。静止画がひとつの瞬間を決め、動きのプロンプトが新しい瞬間を始めるのではなく、その瞬間を完成させる。
- 静止画:雨筋の流れる窓辺の女性、背後に暖かいランプ、手はガラスに。動き:雨がガラスを伝い、彼女がゆっくり息を吐き、ランプが一度またたく。雨音と遠い車の音。
- 静止画:木のカウンターのエスプレッソ、立つ湯気、左からの朝の光。動き:ゆっくり寄り、湯気が渦を巻いて薄れていく。カフェのかすかなざわめき。
- 静止画:崖の小道に立つ人物、コートは開き、布はすでに風を受けている。動き:コートがはらみ、カメラが右へ流れて海が現れる。風とカモメ。
この例に「ない」ものに注目してください。誰も画面の外へ歩き出さない。カットは切り替わらない。静止画になかったものは何も現れない。4秒はひと呼吸であって物語ではなく、生きて見えるクリップは、それを受け入れたものです。
全部でいくらかかるか
生成が2回、価格も2つ、足し算は単純です。
- 静止画:標準品質で40コイン、高品質で60コイン。新規アカウントには40コインが無料で付き、標準画像ちょうど1枚分です。
- クリップ:500コイン。Starterパックは500コインで€2.99なので、最初のクリップは約2ユーロ。大きなパックほど1本あたりは安くなります。
- あるいはDirectorプラン。Director(月額€59.99)にはUltra Premiumのすべてに加えて、30日ごとに15本の動画が含まれます。この動画はコインではなくプランの枠から消費され、使わなかった分は翌期に持ち越されません。
つまり写真からクリップまでの一組は、都度払いなら540から560コイン、Directorなら静止画の40から60コインだけです。コインに有効期限はなく、レンダリングが失敗した場合は一切請求されません。コインは残高に戻り、プランの枠も返却されます。パッケージの全一覧はFellowi Coinsの解説に、プランの詳細は料金ページにあります。
手短な答え
開始画像は生成しないとだめ?アップロードでもいい?
どちらでも。ちょうどいいフレームが手元にあるならアップロードで構いません。構図を自分で制御したいとき、あるいは頭の中のフレームがまだ存在しないときは、生成のほうが向いています。
動画の長さは?音は付く?
720pで4秒、生成された音声付きです。どんな音にしたいかを短くプロンプトに添えると効果があります。
レンダリングにどれくらいかかる?
数分です。スタジオが自動で確認して完成したクリップを表示し、ページはリロードしても状態を保つので、じっと見守る必要はありません。
レンダリングが失敗したら?
何も請求されません。コインは自動で残高に戻り、Directorなら動画の枠がプランに返却されます。
動画タブは誰でも使える?
アカウントとコインがあれば誰でもクリップを作れます。Directorのメンバーには30日ごとに15本が含まれます。スタジオ自体はゲストにもプレビューとして開かれています。